諏内さんの著書『もっと!「育ちがいい人」だけが知っていること』

「育ちがいい人はハンバーガーをこう食べる」具材がはみ出ない"画期的な持ち方"大きなポイントは「指の使い方」

 

2021/12/07

 

 

 

食べ方に迷うものを上品に食べるには、どうすればいいのか。マナー講師の諏内えみさんは「ちょっとした工夫で美しく食べられる」という。諏内さんの著書『もっと!「育ちがいい人」だけが知っていること』(ダイヤモンド社)より、カレーライス、ハンバーガー、小籠包、ピザなどの食べ方を紹介しよう――。

 

ライスを寄せながら食べると食後のお皿がきれい

 

カレーライスを食べ終えたとき、お皿にルーがたくさんついている状態は気になりますね。ここではその心配を最小限に抑える食べ方をお伝えします。

 

一般的にカレーのルーをライスに移動させながら食べる方が多いようですが、ルーとライスの境目のところから食べ始めてみてください。

 

その後も、食べ終わった部分へライスを寄せていきながら、同様に境目のところから食べ進めていきます。こうすると、都度寄せていったライスがルーの跡を拭ってくれるため、食後のお皿がきれいな状態となるのです。カジュアルなカレーこそ美しく召し上がれるのは理想ですね。

 

おにぎり、サンドイッチ、ドーナツなど、手で持っていただくものは、両手で持ったほうがお行儀がよいと思ったことはありませんか? 和のマナーとして両手使いが丁寧という思いがそうさせるのでしょう。しかし、食べ続けて小さくなってきたものや、元々ミニサイズのものを両手で持って召し上がる姿は、実はあまりエレガントではないのです。アフタヌーンティーのフィンガーフードなども同様です。

 

片手サイズのものは片手で。わざわざ両手に持って食べると幼い子のような印象を与えてしまいますよ。

 

サンドイッチは90度回して食べる

 

サンドイッチやハンバーガー、マドレーヌ、どら焼きなどをかみ切るときは、必然的に歯形がはっきりと残ります。上品にいただきたいレディとしてはちょっと避けたいですね。そこでおすすめなのは、ひと口分を2回に分けるというもの。かむ位置を少しずらして2回かむのです。

 

これは前作でもご紹介した、食べ物に歯形を残さないためのちょっとしたスキルです。

 

歯形を残さない食べ方で、もうひとつおすすめの方法があります。

 

それは「縦にして食べる」

 

通常、サンドイッチは横に寝かせた状態に持って食べますが、それを90度回して縦にするのです。アフタヌーンティーやパーティなどで出されるミニサイズのサンドイッチで試していただくと、歯形がつかないだけでなく、具が横からはみ出るストレスもなく、美しいまま食べることができます。

 

サンドイッチだけではなく、ハンバーガーなども残りが少なくなってきたらクルッと回して縦にしてみてください。

 

ハンバーガーを安定して食べられる持ち方

 

ハンバーガーや具がたっぷり挟まれたクラブハウスサンドイッチなど、ボリュームのあるフィンガーフードでも、具がはみ出ないよう美しく食べる方法があります。それは、私が学生時代から行っている“諏内持ち”!

 

多くの方はバンズの下側を親指で支え、残り4本の指で上のバンズを押さえて食べていると思います。

 

それを、人差し指、中指の2本をバンズの上に、残り3本の指はバーガーの下側に回して挟み持ちます。

女性は両手で行ってくださいね。

 

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イラスト=はしのちづこ

 

こうすると、バンズのサイド部分も向こう側も、そして上下からもまんべんなく押さえることができ、具がはみ出にくく、バンズがずれることもなく、安定していただけます。ぜひお試しになってみて。

 

デートなどで大きな口を開けて食べている姿は見られたくない! ――それでしたら、ハンバーガーを包んであるペーパーやナプキンで口元を隠せばいいのです。包み紙にせよナプキンにせよ、食べる部分の上側にきている紙だけを軽く上に持ち上げます。たったこれだけでごく自然に口元が隠せ、心配なく召し上がっていただけます。

 

小籠包はいったんレンゲに乗せる

 

あんまんや肉まんに代表される中華まんはもちろん、黒文字(和菓子などをいただくための菓子楊枝)などが添えられていないお饅頭は、手でいただいて構いません。

 

いずれも手で割ってから口に運ぶほうが上品ですが、うまくひと口分に割れない場合もありますね。

 

レストランでいただくパンとは異なりますので、必ずひと口分にちぎって……というマナーはありません。割りやすいふた口分ほどにしてからかんでも大丈夫。

 

その際、サンドイッチと同様に、縦にして食べるとあんがはみ出しにくく、また、歯形も残りません。

 

熱々のスープが醍醐味だいごみの小籠包は、中のスープごとひと口でいただくのがいちばん美味しいもの。しかし、「ひと口では無理」「途中で皮が破れてスープが飛び散ってしまう」など上手に食べるのは難しいものです。

 

小籠包は、皮の横側をお箸で挟むと皮が破れてしまいますので、先端部分をそっと摘んでレンゲの上にのせます。いったんレンゲに乗せるのは、失敗してもレンゲでスープを受け止めるため。大きいものは、レンゲごと口元に運び、ひと口で半分ほどいただきましょう。

 

また、かなり熱い場合は、皮部分をほんの少しだけかじって穴を開け、中身を少し冷ましてから召し上がってもよいでしょう。

 

食べづらいピザも、持ち方ひとつで安定する

 

本場イタリアではナイフとフォークを使いますが、個人的には手でいただいたほうが美味しいように感じます。ただ、三角にカットされたピザを手で持つと、先端部分が下に垂れ下がってしまい、食べづらいこともありますね。

 

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※写真はイメージです  写真=iStock.com/LauriPatterson

 

そんなときは、ピザの左右両方の角を、それぞれ親指と中指で持ち、ピンと伸ばした薬指でピザの中程を底から支えます。

 

これが、私が推奨する「ピザの3点持ち」!

 

それでも先端が下がってしまう大きなピザや、ナポリピザのように薄い生地の場合は、先端だけ折りたたんで召し上がってください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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