メルトダウンを防ぐ2つのブレーキ

「ブレーキ」が2つでも暴走、原発は根本的に「危険」と断言する理由

2022年8/9(火) 

 

news.yahoo.co.jp

 

記事のポイント

カーボンニュートラルの実現に向けて、国は原発の活用を議論する方針だ

原発には事故を防ぐため、制御棒と冷却水という2つの「ブレーキ」がある

③「ブレーキ」も根本的な解決策にならず、原発に依存しない社会を目指すべき

 

地球温暖化対策として、CO2を排出しない原子力発電(以下「原発」)を再稼働させようという動きがある原発には事故を防ぐため2つの「ブレーキ」があり、安全性を確保すれば再稼働は問題ないという意見も聞く。しかしそもそも、原発には他のシステムにはない危険性がある。オルタナ客員論説委員・財部明郎)

 

■アクセルがなく「ブレーキ」しかない特殊なシステム

 

一般的に、機械には動きを加速させるアクセルと、動き抑えるブレーキがある。しかし原発にはアクセルがなく、ブレーキが2つある特殊な仕組みになっている。

しかもその両方を踏み続けなければならず、どちらかを緩めれば暴走して事故に直結する。

 

原発は「ウラン235」という物質を使う。これを3~5%まで濃縮して、ジルコニウム合金製の筒に入れたのが「燃料棒」で、燃料棒を束ねて圧力容器に入れたのが「原子炉」だ。原子炉の中でウラン235核分裂を起こし、その時に発生する熱で高圧水蒸気を発生させ、タービンを回して発電する。

 

核分裂は、ウラン235に核燃料に含まれる中性子がぶつかって起きる。ウラン235が1回分裂すると、2個~3個の中性子が出る。これが別のウラン235に当たるとまた核分裂を起こし、連鎖反応によって次々に新たな核分裂を誘発する。

 

メルトダウンを防ぐ2つのブレーキ

 

核分裂の数が増えると高熱になり、放っておくと燃料棒が融け、原子炉自体も融けてしまう。これが「メルトダウン」だ。原発メルトダウンを防ぐため、2つのブレーキを持っている。

 

 

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ひとつが「制御棒」で、中性子を吸収する働きをするこの制御棒を燃料棒の中に突っ込めば、中性子が吸収されて数が減って核分裂を抑えられる。もうひとつのブレーキは「冷却水」だ。核燃料は核分裂によってどんどん熱を持ってくるから、冷却水はこれを冷やす働きをする。

 

これによって冷却水は加熱されて高圧水蒸気になり、タービンを回して発電する。つまり原発はアクセルがなくても勝手に核分裂が進んでしまい、ブレーキを踏み続けなければ事故が起きる仕組みなのだ。

 

福島第一原発事故のブレーキ故障とは

 

東日本大震災(2011年3月11日)で起きた東京電力福島第一原子力発電所の例で、説明しよう。地震発生とほぼ同時に運転中の原子炉には制御棒が自動的に挿入され、原子炉は停止した。ふたつのブレーキのうちのひとつは、有効に作動したわけだ。

 

しかし、もうひとつのブレーキである冷却水はそうならなかった。原発に電力を供給していた送電線の鉄塔が倒壊し、発電所内部の電力の供給が完全に停止した。すると予備のディーゼル発電機が電力を供給し始め、ここまでは一応想定どおりであった。

 

しかし地震発生の41分後に巨大な津波原発を襲い、地下のディーゼル発電機を水没させてしまった。予備の電源を失ったことから冷却水循環系のポンプが停止し、非常用炉心冷却装置(ECCS)も動かせなくなってしまった。

 

最後のバックアップである非常用バッテリーは作動したが、ここに蓄えられた電力も使い果たした。その結果、発電所内の照明が消えて真っ暗になり、通信機能も失った。運転員は、原子炉で何が起きているのかがほとんど分からない状態になったわけである。

 

冷却水の供給を受けられなくなった炉心部分は温度が上昇し、水が蒸発して燃料棒がむき出しになった。燃料棒のジルコニウム合金は高温になると水蒸気を分解して水素を作り出す。これが原子炉建屋内に水素が溜まり、水素爆発が起こって建屋を吹き飛ばし、放射性物質を撒き散らした。

 

やがて燃料棒が高温で融け始め、圧力容器自体も融け、溶融した核燃料がどろどろの状態になって格納容器の床に落下。一部の核燃料は格納容器にも穴をあけ、一部は格納容器の外にまで広がっていった。

 

福島第一原発の例でもわかるように、結局のところブレーキをかけ続けなければ暴走するのが原発の特異性だ。火力や風力、太陽光など、他にこのような発電システムはほとんど見当たらない。

 

いくらバックアップシステムを構築したとしても、事故の確率を減らしたに過ぎず、バックアップが機能しない局面もある。福島第一原発の事故はまだ収束しているわけではなく、まだ進行中だ。1986年の事故発生から40年近くになるチェルノブイリ原発も、いまだに放射線を出し続けている。

 

最終的には、原発に依存しない社会にしなければいけないのだろう。

 

 

 

 

 

 

こちらの記事には、書かれていませんが、もっと被害が大きかった!

 

原発を止めた裁判官が語る、運転停止を判断した恐ろしすぎる理由

2019.12.20

www.mag2.com

 

2つの奇跡で、もっと酷い事故に成らなかった!

 

 

 

 

 

 

北海道大停電、真のリスクは泊原発チェルノブイリ級核爆発」だ!【拡散希望

 

2018/09/13

 

groups.google.com

 

 

 

何故?この記事かって?!

福島原発の前に同様な危険性が発生!を、指摘された技術員の方の記事

 

一部を抜粋!

 

 さかのぼること2009年3月、独立行政法人原子力安全基盤機構」の検査員だった私は泊原発3号機の安全性について上司からの改ざん命令を拒否し、4件の公益通報を行った。それは、検査員としての職務を全うするためであったが、原子力村組織により公益通報は、ないがしろにされ、結局それがために職を追われるという不利益を被った。そこで「このままの原子力村組織では、いずれチェルノブイリのような大事故が生じるに違いない」と考え、120%敗訴を覚悟で、原子力公益通報裁判に訴えた。

 私が行った4件の原子力公益通報は下記のとおりである。

(1)泊原発3号機使用前検査での記録改ざん命令について
(2)その記録改ざん命令の是正処置を行わず、問題を放置したJNES(原子力安全基盤機構)組織のあり方について
(3)1999年に敦賀2号機で起きた再生熱交換器連絡配管破断事故の原因究明をめぐる問題について
(4)JNES(原子力安全基盤機構)において、検査ミスを報告する際に本来の報告書を使わず、簡略化した書式(裏マニュアル)で済ませていることについて

 2011年3月8日、いつまでたっても公益通報を記事にしない経産省記者クラブの記者たちに、私は「このまま公益通報を記事にしないで、公益通報(内部通報)が無視されている状態が続けば、明日にでもチェルノブイリ級の大事故が生じる。すぐに記事にしてください」と警告メールを送った。

 東日本大震災、そして福島原発事故が発生したのは、その3日後、3月11日のことだった。3月14日午前11時01分の福島3号核爆発は、まさに原子力公益通報「泊3号減速材温度係数測定検査」と同じ原理であった。

 福島原発事故以降は、日本最強の脱原発弁護団を擁して、東京地裁から東京高裁、最高裁へと舞台を移しながら闘った。しかし、いかんせん、行政府に支配された裁判所では、健闘むなしく全面敗訴という結果に終わった。これら全ての経緯は、私の著書『原子力ドンキホーテ』(ぜんにち出版)に、実名記録としてまとめている。
⇒ http://goo.gl/ovNnlY

 2011年3月14日午前11時01分に爆発した福島3号。この爆発は後述する「福島3号核爆発の理論」の解説の通り、福島3号使用済み燃料プールでの核爆発であった。これと同じ原理で、泊3号の原子炉も同じように核爆発を生じる危険性がある。

 福島3号核爆発は、まさに私が行った原子力公益通報「泊3号減速材温度係数測定検査」と同じ原理であった。

 福島3号核爆発では、使用済み燃料プールが沸騰している時に、使用済み燃料プールの水面上方にて水素爆発があり、その爆発圧力が水面下に伝搬して、沸騰水中のボイド(気泡)が急激に小さくなることにより、正の反応度が添加され、それが結局核爆発の原因となった。これと同じことが、泊3号でも生じる危険性がある。

 そのリスクのひとつが、制御棒引き抜き事故だ。泊3号、というより加圧水型軽水炉では、制御棒引き抜き事故を「原子炉の中で、反応度効果最大の制御棒1本が、何らかの原因で急激に引き抜かれる」事故であると定義して、「反応度効果最大の制御棒1本が、何らかの原因で急激に引き抜かれても爆発を生じることはない」と解析している。

 

 

 

 

 

安倍内閣、反省なき原発推進

事故を招いた「A級戦犯

2013年1月13日(日)

www.jcp.or.jp

 

記事内から抜粋!

 

日本共産党の吉井英勝衆院議員(当時)の質問主意書(2006年12月13日提出)に対する第1次安倍晋三内閣による答弁書(同月22日付)の一節です。津波地震によって原発の炉心冷却機能が失われ、メルトダウン炉心溶融)をもたらす危険性を警告した吉井氏に、答弁書はことごとく「安全神話」にもとづいて回答したのです。

 質問主意書は、地震による送電鉄塔の倒壊などで外部電源が失われたさいに、内部電源=ディーゼル発電機やバッテリーなどの非常用電源も働かなくなった場合には「機器冷却系は動かないことになる」と警告。スウェーデンのフォルスマルク原発で2系列の非常用電源が同時に故障した例も示し、全国の全原発についての検討状況をただしました。

 これに対し答弁書は、過去にも落雷や鉄塔倒壊で送電が止まり、原子炉が非常停止した実例が日本にあることを認めながら、日本の原発はフォルスマルク原発と「異なる設計になっている」から「同様の事態が発生するとは考えられない」と断言し、警告を一切無視しました。

 メルトダウンをもたらす燃料焼損の可能性についても、「経済産業省としては、お尋ねの評価は行っておらず、原子炉の冷却ができない事態が生じないように安全の確保に万全を期している」と自信たっぷりに宣言していたのです。

 第1次安倍内閣が誕生する2年も前に、高さ10メートルを超える津波をもたらしたスマトラ沖地震(04年)が発生。三陸沿岸で869年に発生した「貞観(じょうがん)地震」による大津波の研究も進むなど、日本の原発を今回の東日本大震災のような地震津波が襲うことはすでに「想定内」の事態となっていました。

 

 

 

強欲・無知・無能・無責任な連中が、国の最高権力者集団!

全く歴史にも学ばない、意見も聞かない!政府・政権・企業の怠慢による事故!

あ!一般住宅より低い耐震基準!(2つの奇跡の1つ)

太陽光発電システムは、事故時電源を止められない!+廃棄には有害物質を含有注意!