パートナーが変わるタイミングで性病検査を行うと安心です

気付かずパートナーにも? 感染者初の1万人超「梅毒」の症状は? 産婦人科医に聞く

 

otonanswer.jp

 

2022年、感染者数が初めて年間1万人を超えた「梅毒」。どんな症状が出る病気なのかを「あまり知らない」という声もあります。進行度別の症状を産婦人科医が解説します。

 

2022年 11月1日、国立感染症研究所が、

今年の「梅毒」の感染者数が累計で1万141人(速報値)となったことを公表しました。年間1万人を超えるのは、現在の調査方法になった1999年以降、初めてだということです。

 

 梅毒は性行為などで感染する病気ですが、報道によると、SNSマッチングアプリなどを通じて不特定多数の人と出会い、性行為をすることが感染拡大の要因の一つとなっているとの指摘もあるといいます。一方、SNS上では、梅毒がどんな病気で、どんな症状が出るのかを「あまり知らない」という声も少なくないようです。

 

梅毒に感染後、初期から後期にかけて症状はどのように進行するのでしょうか。産婦人科医の尾西芳子さんに聞きました。

 

症状が「出たり消えたりする」のが特徴

 

Q.梅毒に感染すると、どのような症状が現れ、どのように進行するのでしょうか。

 

尾西さん

「梅毒は、性交渉によって『梅毒トレポネーマ』という病原菌に感染し、およそ3週間の潜伏期間を経て発症する病気です。潜伏期間は個人差が大きく、1週間程度で発症する人もいれば、90日程度で発症する人もいます。

 

また、梅毒は症状が出たり消えたりするのも特徴で、初期の症状には気付かずにいったん治まり、そのまま放置していたら約3カ月後、症状が現れる頃には中期まで進んでいたということも少なくありません。梅毒の進行度と症状の目安は次の通りです」

 

【初期(第一期)】

 

感染後3週間程度で外陰部にしこりが現れたり、そけい部に痛みのないリンパ節腫脹(しゅちょう、リンパ節の腫れ)が見られたりしますが、この症状はいったん治まります。女性では、ごく軽度の症状のため、気付かないことも多くあります。

 

【中期(第2期)】

 

梅毒トレポネーマが血液に乗って体全体に回り、全身性の症状が現れます。有名なのは、大きめの発疹が全身に現れる「バラ疹」ですが、この他にも潰瘍や、かさついた皮疹などさまざまなタイプの皮膚症状が現れ、3カ月から3年にわたり続きます。

 

【後期】

 

皮膚症状が治まる3年以降の後期には、「晩期梅毒」として梅毒トレポネーマによると考えられる心臓や血管の症状、神経症状、目の症状などが現れますが、感染していても臨床症状が認められないこともあります。

 

Q.梅毒感染後、受診や治療をしないまま症状を放置すると、どうなりますか。

 

尾西さん

「梅毒に感染した初期は、梅毒トレポネーマが感染部位にとどまっていますが、先述した通り、感染に気付かずに放置する血流に乗って全身へ移行し、神経や目といった部分にまで影響が出てしまいます。

 

感染に気付かないまま妊娠したり、妊娠中に感染したりした場合には赤ちゃんに梅毒トレポネーマが侵入し、先天的に病気を患ってしまう『先天梅毒』のケースもあります。乳幼児期には問題がなくても、学童期になってから難聴や角膜炎などを起こすこともあり、長きにわたって子どもに影響を与えることになるため、できれば妊娠前に感染の有無を調べておくことをお勧めします」

 

Q.梅毒は、何度も繰り返し感染する可能性があるのでしょうか。

 

尾西さん

「あります。梅毒は万が一感染してしまっても、きちんと治療を行えば治る病気です。ただし治療には時間がかかり、確実に治ったことを確認しないうちに性交渉をすると相手に移してしまうこともあるので、性交渉の再開時期については主治医にしっかりと確認しましょう。何度も繰り返し感染する場合は、『きちんと治らないうちに性交渉をしてしまった』他にも、パートナーもきちんと治療をしているかを確認する必要があります。

 

梅毒の感染は、性風俗に従事している人の間で特に多いので、そういった場所に本人またはパートナーが行く機会がある場合は、何度も繰り返し感染するリスクが上がります。また、クラミジアや淋病(りんびょう)、HIVといった、その他の性病に同時に感染している場合は、免疫力が低下したり、膣(ちつ)のバリアー機能が低下したりしているため、病原菌が体内に入りやすいと考えられます。

梅毒だけではなく、その他の性病も一緒に検査した方がよいでしょう」

 

Q.梅毒の感染を予防するためには、どうすればいいですか。

 

尾西さん

「最近はピルを内服する人も少しずつ増えてきていますが、ピルでは性感染症の予防はできません。コンドームの使用で感染リスクを減らすことができますが、こちらも100%予防できるわけではないので注意が必要です。

 

パートナーが変わるタイミングで性病検査を行うと安心です。不特定多数の人と性的な関係を持つことは、梅毒に限らず、性感染症のリスクがとても高いことも知っておきましょう」

 

(オトナンサー編集部)さんの記事でした!

 

尾西芳子(おにし・よしこ)

産婦人科医(日本産科婦人科学会会員、日本女性医学学会会員、日本産婦人科乳腺学会会員)

2005年神戸大学国際文化学部卒業、山口大学医学部学士編入学。2009年山口大学医学部卒業。東京慈恵会医科大学附属病院研修医、日本赤十字社医療センター産婦人科済生会中津病院産婦人科などを経て、現在は「どんな小さな不調でも相談に来てほしい」と、女性の全ての悩みに応えられるかかりつけ医として、都内の産婦人科クリニックに勤務。産科・婦人科医の立場から、働く女性や管理職の男性に向けた企業研修を行っているほか、モデル経験があり、美と健康に関する知識も豊富。

オフィシャルブログ(http://ameblo.jp/yoshiko-onishi/)。

 

 

 

 

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