「アンテケラのドルメン遺跡」

ピラミッドより遥か昔に作られた、世界遺産の「巨石神殿」とは

2022年2/19(土)

 

6000年もの昔…巨石で築かれた神殿があった

 

エジプトのピラミッドよりも古い時代に築かれた“巨石神殿”があります。
それは、スペイン南部アンテケラの町に残る「メンガのドルメン」。およそ6000年前に作られました。

 

 

「ドルメン」とは、巨石建造物のこと。メンガのドルメンは、巨大な岩で組み上げた構造物に土をかぶせて作られ、直径は約50mにもなります。

 

 

内部に入ると、壁・柱・天井全てに2m以上の巨石が使われていることがわかります。巨石の数は33、総重量は推定835トンに及ぶといいますから驚きです。

 

 

21世紀になり、奥には深さおよそ20mの井戸が発見されました。ドルメンは、古代人が井戸を前に“儀式を行う神殿”だったと考えられています。

 

古代人が巨石で作った「カレンダー」も

 

メンガのドルメンの隣に残っているのが、「ヴィエラのドルメン」。ドルメンには、春分秋分の頃だけ入口から朝陽が差し込む作りになっています。

 

 

これを、約6000年前に農耕を始めた古代人たちが“春の種まき・秋の収穫の時期”を知るために利用したと考えられています。ドルメンはいわば、“古代の巨石カレンダー”として役割を果たしていました。

 

約6000年前の巨石建造物が残っていることから、「アンテケラのドルメン遺跡」は2016年、世界遺産に登録されました。遥か昔、巨大な石で神殿や暦を作り上げた人々の知恵と行動力には驚きを禁じ得ません。

世界遺産

日曜よる6:00~

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