議員秘書と政務秘書官は「秘書」とついているだけで仕事はまったく違う。

誰も止められなかった… 岸田王朝「観光三昧・ドラ息子」の支持率無視と「船橋屋・暴走息子」の信号無視

2023年1月27日(金)

 

誰も止められなかった… 岸田王朝「観光三昧・ドラ息子」の支持率無視と「船橋屋・暴走息子」の信号無視(みんかぶマガジン) - Yahoo!ニュース

 

 岸田文雄首相の長男で政務担当の総理秘書官を務める岸田翔太郎氏が、首相の外遊中のパリやロンドンで「公用車で観光していた」などと週刊新潮が報じ話題を呼んでいる。それにしても、翔太郎氏とは何者なのだろうか。ノンフィクション作家の日野百草氏は「はっきり言わせてもらえば、本格的な政治経験のない一般人です」というベテラン議員の言葉を紹介するーー。

 

書経験2年のドラ息子に内閣機密を預けていいのか

 

「日本は血筋や血脈を有り難がる国ですからね、地方に行けばたくさんいますよ。みんな跡を継いで政治家になって、また跡を継がせるんですから。世襲は無くなりませんよ」

 

 非難の声を予想していたが、意外な反応だった。ある野党系の小さな集会、大ベテランの元議員は岸田文雄首相が息子である岸田翔太郎氏を政務秘書官に抜擢(ばってき)してことに、半ば諦めぎみだった。

 

10月5日の衆院本会議、代表質問で岸田首相は息子を任命したことについて「適材適所の観点から総合的に判断した」と答弁。批判の声も多かったが、SNSの保守層を中心に実子の起用を支持、世襲は当然という声もあった。

 

「跡を継いだ人ばっかりの国なんですから。跡を継いだ人や跡を継がせる人にしてみれば自分を肯定されているようなものなんですよ、天皇家と一緒です。だから無くならないし、むしろ一定数に支持される」

 

なるほど、天皇家と岸田家を一緒とは穏やかではないが、そうした土壌があることは事実だろう。しかし秘書官といえば官邸の中枢それも政務秘書官、元商社マンで議員秘書を2年経験しただけの翔太郎氏というのは反発もやむをえまい。議員秘書政務秘書官「秘書」とついているだけで仕事はまったく違う内閣の機密も共有する立場だ。

 

「本当にどうかと思う」と政界からは呆れる声しか…

 

「いや、有権者の大半は大臣秘書官どころか、ただの議員秘書と官邸の首相秘書官の違いすら知りませんよ。それでいて『親の秘書なんてみんなやっているじゃないか』ですよ」

 

 確かに、ネットの声にも「政治家が息子を自分の秘書にするのは昨日今日はじまった話じゃない」「息子を秘書にするのは普通」「野党議員だってやってるじゃないか」という勘違いが見受けられる。関西の芸人、ハイヒール・モモコさんもテレビ番組で「何が悪いんか全然わからへん」「息子がマネジャーやってくれんのやったらぜひやってもらいたい」(抜粋)と肯定的にネタにしていた。あくまでネタだろうが、おそらく区別はついていない。

 

芸能人は二世、三世だらけだが、こちらはあくまで民間の話。一般の自営業と同様に個人の勝手、自分たちのお金だから好きにすればいいが、政治家は国民の信任を受けている。また首相秘書官は国家公務員である。民と官では明確な違いがある。

 

「かつて岸信介が戦後初めて、(義理の)息子の安倍晋太郎を首相秘書官にしました。やっぱり日本の戦後は岸の呪いが解けていないんですよ」

 

 大変古い話だが、首相が息子を首相秘書官にする例はこれまでも2例ある。岸信介首相(当時)が息子(正確には娘婿)である安倍晋太郎(2022年、銃撃された安倍晋三元首相の父)を首相秘書官にした1957年(昭和32年)の第一次岸政権、そして福田康夫首相(当時)が息子の達夫氏(現・衆議院議員)を任命した2007年(平成19年)の福田政権である。いずれものちに議員となっている。

 

「息子に跡目を継がせるために秘書をさせるのはよくある話ですが、内閣総理大臣ともあろう者がどうかと思いますよ。でも、この国は世襲を是とする国なんですよ、坊さんだってそうなんだから」

 

 よく考えれば「僧侶の世襲」というのも原始仏教を鑑みればよくわからない話だが、長い時を経てこの日本の文化に見合った形に変容した。世襲は日本の文化ということで、それは日本の伝統にとって悪い話でもないのだが、高級車ベントレーで信号無視、事故を起こした挙げ句の恫喝をSNSで世界中に晒されてしまった老舗和菓子屋の息子のような例もあるし、そうした事例はそれこそ枚挙にいとまがない。こちらは民間なので好きにすればいいが(罪はまた別)、官邸に2人しかいない政策担当の首相秘書官(そのほかに事務担当6人の計8人体制)となると批判の声が出るのも無理もない。また任命責任は、父親である岸田首相、低い支持率の脆弱な内閣にとっては命とりになりかねない。

 

安倍王朝の次を狙う「岸田王朝」

 

元ベテラン議員は半ば日本を諦め気味だった。実は最近、野党関係者、それも元職の人の匿名の情報提供やオフレコに、このような感想が見受けられる。本旨ではないが、筆者はそちらのほうも心配というか、気になってしまう。

 

「昭和、平成、そして令和と、首相たるものが息子を内閣秘書官にするという伝統も受け継がれたわけです。令和にまさかと思いましたが、家父長制、天皇一家の国ですな」

 

 与党系の地方議員の中にも懸念する声があった。

 

「いますることなのかな、というのが正直な感想ですが、首相秘書官は首相が決めるものですからね。身内を起用するかどうかはモラルの問題だけですから、誰も止められなかったのでは? 内閣がもたないから今のうち、という考え方もできます」

 

しかしこれに対し、先のベテラン元議員は否定的だ。

 

「逆でしょう。支持率が低くても、これから3年は政権を維持できますし、これまでも、こうした低支持率の政権が何かをきっかけに浮上することもある。有権者は気まぐれで情動的ですから、解散さえしなければ長期政権は約束されたようなものなのです。父と息子で岸田王朝、日本らしいではないですか」

 

 皮肉交じりの強烈なひと言。「岸田王朝」とは、北朝鮮世襲独裁ファミリー金一族を揶揄(やゆ)した「金王朝」を彷彿(ほうふつ)とさせる。長年、自民党とやりあってきた彼にとってはやはり、諦観の態度をとってはみても本音のところは憤懣(ふんまん)やる方なし、なのだろう。それにしても「金ファミリー」やら「岸田王朝」やら、ミサイルを撃たれている側なのによくよく北になぞらえられるとは、岸田首相、少々不憫(ふびん)ではある。

 

「聞かない力」で内閣支持率も無視

 

一方、永年党員でもある革新系の政治関係者はこう批判する

 

「だからといって諦めてはだめです。息子を内閣秘書官なんて今の時代に馬鹿げてます。まして岸田(首相)は経済政策や国葬、旧統一教会と国民を裏切り続けています。支持率だって下がりっぱなしじゃないですか。そんな状況で息子を首相秘書官って、どこまでも国民の声を聞く気がないのが岸田(首相)ですよ」

 

 岸田首相は就任時「国民の声を聞く」と内外に訴えた。いわゆる「聞く力」が岸田首相のモットーだが、今回の件ではいったい誰の声を聞いたというのだろうか。

 

日野百草さんの記事でした!

 

 

 

 

 

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