税金ですけど何か?処理水放出、科学的根拠のない批判対策にブッコミ800億円
2023年07月21日(金)JB pressさんの記事です!
税金ですけど何か?処理水放出、科学的根拠のない批判対策にブッコミ800億円(JBpress) - Yahoo!ニュース
経済産業省は科学的に無害なことが証明されているALPS処理水の海洋放出に関して、風評被害対策として800億円の予算を計上したが、その資金で実施される補償や対策は地元漁協に対する救済が中心だ。
福島第一原発事故により、生活の基盤が脅かされた漁業関係者の経済基盤を復興することは必要なことだが、風評被害対策の基金を漁協にばらまくのはEBPM(根拠に基づいた政策立案)としていかがなものか。
科学的に無害にもかかわらず、不安を煽り、予算を組めと主張しているに等しいメディアも共犯関係にある。
(山本一郎:財団法人情報法制研究所 事務局次長・上席研究員)
■ 処理水の海洋放出で始まった税金つかみ取り大会
これ、完全に「ゴネたやつ勝ち」の究極形だと思うんですよ。
経済産業省は今年1月、科学的に無害が証明されている多核種除去設備(ALPS)処理水の海洋放出に対して、風評被害対策として800億円の予算を計上しました。
廃炉・汚染水・処理水対策チーム事務局の取りまとめによれば、エネルギー特別会計などからALPS 処理水の海洋放出に伴う需要対策として300億円、ALPS 処理水の海洋放出に伴う影響を乗り越えるための漁業者支援事業として500億円が予算計上されています。これ、政府の予算案通りに概ね承認されました。
◎ALPS 処理水の処分に伴う施策について(「行動計画」に対応した各省庁の政府予算案等の概要)
また、こちらもそもそも論ですが、従前から政府や東京電力と福島県地元漁協(県漁連)との間では、「(福島県漁業)関係者の理解なしには(ALPS処理水の)いかなる処分もしない」という約束があります。
経済産業大臣の西村康稔さんはこれを踏襲しただけであって、西村さんが率先してカネをばらまいて地元を黙らせているという批判は筋違いだろうと思います。「態度が偉そうだから」と能力の割に評判の低い西村さん、あらぬ叩かれ方をして可哀想です。
ただ、この基金で実施される補償や対策は、その中身を見る限り、こじつけでも理由がつけば、割と何でもありです。「新たな魚種・漁場の開拓等に係る漁具等の必要経費を支援」や「省燃油活動等を通じた燃油コスト削減に向けた取組を支援」って話です。
要するに、ALPS処理水の放出にこじつけて、直接漁協を救済するための仕組みにほかなりません。漁場の開拓に500億円も予算かかるかよ、ってことですよね。福島県の漁業全体で500億円も突っ込まなければならないほど、充分な納税をしてくるような産業だったのかっていうのは問い直されるべきだと思うんです。原発事故の被害者であったのだとしても。
◎福島県漁連、国に改めて風評懸念を伝達 処理水海洋放出方針巡り(福島民友新聞社 みんゆうNet)
もちろん、福島第一原発事故により、生活の基盤が脅かされた福島県の漁業関係者の立場は被害者そのものであって、このような凄惨な事故を引き起こした政府や東京電力は真摯に反省し、再発の防止だけでなく、地元経済の復興に尽力するよう各種政策を打ち出し粛々と実行することは必要だとは思うんですよ。
ただし、現代日本のEBPM(根拠に基づいた政策立案)は一定程度貫徹されているべきであって、とりあえず不安だから過去に決まっていた基金800億円を取り崩して地元対策費としてばらまいてしまえというのは、「税金のつかみ取り」に等しい事案と見られても不思議はありません。
■ 実体は地元漁協を黙らせるためのバラマキ予算か
いわゆる福島復興予算は、東日本大震災に伴う事故後11年間(22年度末)までの累積額(復興予算の執行額)で39兆4000億円余りに上ります。
「復興に費用対効果は考えないのだ」「被害者については救済しなければ政府の責任は果たせないのだ」という声もあり、それはそれで正論とは思いますが、一方で、年間の国家歳入(税収)の7割に匹敵する金額を福島に突っ込み続けてきたのは、採算度外視の“お気持ち”の延長線上にあるものとも言えます。
◎【解説】東日本大震災・原発事故「復興予算」 ゼロからわかる福島のいま 第20回
途方もない金額を使って実施した除染や今回のALPS処理水の海洋放出は、いずれも「科学的根拠は乏しいが、安心安全のために使われるおカネ」です。
その中でも、今回の件は誠に残念なことに、根拠のない処理水海洋放出への批判を主とする風評被害対策費と称した800億円もの税金投入であり、実際には処理水海洋放出に反対する地元漁協を黙らせるためのばらまき予算なのだと指摘されても致し方ない面があります。いまのままの福島県の漁業に、いままでの復興予算とは別に800億円も突っ込む価値があるとでも思ってるんですか。
そうであるならば、福島・浜通りの漁業を合理化するために投資し、ノルウェーのような養殖を主体とした水産業への脱皮も考えられたはず。それなのに、あくまで処理水放出のことだけ考え、地元の理解が得られればいいのだろうと予算を積んだ結果がこれだろうと思うのです。
東京海洋大学の勝川俊雄さんや水産業に詳しい片野歩さんら、福島県の漁業が取り組むべきアプローチについては、より発展的な議論が展開されてきました。
◎「魚が獲れない日本」と豊漁ノルウェーの決定的差
◎基礎からわかる「トリチウム排出問題」
さらに、かねて問題視されてきた、中国や韓国の民情対策も今回改めて浮上しています。
そもそも、日本の今回の処理水放出で出るトリチウムの濃度問題よりも、はるかに多くの汚染物質が中国や韓国の原子力発電所から海洋放出されているという現実があります。
この点は、風評被害対策の観点から、日本国内だけでなくもっと国際的に主張されなければなりません。「不安だと文句を言っているお前らのほうが、圧倒的に多くの汚染を行っているのをどう考えているのか」と。
■ 根拠のない話で不安を煽る大手メディア
国際原子力機関(IAEA)も、公式の声明で、繰り返し今回の日本のALPS処理水の海洋放出には問題がないと発表しています。
科学的根拠という点では、むしろ日本は海洋放出に対して不必要なぐらい慎重に希釈化し、わざわざ放出用パイプを這わせて沖合まで伸ばして放出しているのです。もちろん、科学的根拠はまったくありません。
ここで使われた敷設費用の総額約120億円は、ただただ周辺住民が不安に思ったり、中国・韓国が文句を言ってきたりすることに対抗してのものと言えます。
◎福島第一原子力発電所におけるALPS処理水の放出(IAEA)
これらの問題においては、通常の生活に戻っていく福島県民の立場をあえて被害者のままにとどめ、問題があると不安を煽り続けるメディアも共犯関係にあると言えます。被災地とはいえ、もう12年も経過している以上は、福島県民もいい加減自立できるでしょうし、いつまでも「フクシマ」のままにしてはならないと思うんですよ。
例えば、朝日新聞はつい先月も、ALPS処理水の海洋放出に関して「科学的根拠のまったくない不安を軽視せず対話しろ」という社説を掲載しています。これは、根拠のないお気持ちを鎮めるために、予算を組んでカネを出せと言っているに等しいと思います。読みようによっては、ある種のタカリ容認の姿勢と見られても仕方がありません。
わざわざ「政府と東電は今後も丁寧な説明を続ける必要がある」とまで書いているのは、不安だと言い続ければ政府や東京電力から資金が出て、どこか関係先のふところに流れていくからにほかならないのではないかという反論も出るでしょう
◎(社説)処理水の放出 不安軽視せず対話を
(朝日新聞デジタル)
朝日新聞に限らず、本来のメディアの役割は、根拠のないガセネタを流して国民の不安や不満を煽ることではなく、根拠のない不安を打ち消して「そこに問題はないのだ」と解説を重ねて、意味や価値のある方向に社会を向かわせることではないのかと思います。
■ 不安を煽って税金の無駄遣いを誘発するマスメディアの罪
福島復興とマスメディアの関係は、いま我が国で起きている社会問題と非常に似た緊張状態にあると言えます。
接種後の副反応はあれど、コロナの重症化阻止や死亡率の引き下げに効果の高いmRNAワクチンの薬害を煽ったり、諸外国では当たり前のように運用されている国民番号は問題だとマイナンバーカードの事案で騒いだり。問題はそこじゃないだろというところで話題を作り上げ、ネットで不安や不満を輻輳させてしまっています。
放っておくと暴走しかねない権力の監視という本来のマスコミの機能とは異なる、国民の不安を適当に煽って注目を集めてカネを稼ごうとするマスメディアが、本来不必要な税金の無駄遣いを誘発しているのは問題です。
今回のALPS処理水の海洋放出についても、これには何の意味があって、どういう決着を目指すべきなのか、真摯に考え直すべき時期なのではないかと思います。
山本 一郎さんの記事でした!
【STOP!放射性汚染水海洋垂れ流し】
れいわ新選組 山本太郎 参議院議員2023年6月15日 環境委員会
2023/06/16 れいわ新選組 公式チャンネルさんが配信!
モジュール型トリチウム分離システム(MDS®):トリチウムの高度分離技術
モジュール型トリチウム分離システム(MDS®) | Veolia Nuclear Solutions
トリチウム:アルミで除去 近畿大など新技術 | 毎日新聞 (mainichi.jp)
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問題はやる気!責任逃れ!+捏造・改竄+調査もしない種類が有るとか・・・