フライトレコーダーの記録の一部は破損して読み取ることができず

陸自ヘリ宮古島沖墜落、事故調査委「原因特定できず」…近く報告書公表へ

2024年03月10日(日)  読売新聞オンラインさんの記事です!

news.yahoo.co.jp

 

多用途ヘリコプターUH-60JA 墜落機と同型機|陸上自衛隊装備品|陸自調査団さんからお借りしました。

 

 陸上自衛隊の隊員10人が搭乗した多用途ヘリコプター「UH60JA」が昨年4月、沖縄県宮古島沖で墜落した事故で、陸自の航空事故調査委員会が墜落に至った直接的な原因を特定できないと結論づけたことが、政府関係者への取材でわかった。陸自は近く報告書を公表する。

 

 事故は昨年4月6日午後に発生した。同機は宮古島の地形などを確認する目的で、同3時46分、航空自衛隊宮古島分屯基地を離陸し、同54分に近くの下地島空港の管制塔と交信したが、約2分後に同基地のレーダーから消えた。同機には熊本県に司令部を置く第8師団の坂本雄一師団長(当時)ら10人が乗っており、全員が殉職した。

 

 UH60JAは機体の左右にエンジンを一つずつ搭載しており、片方が機能不全に陥っても飛行を続けられる設計となっている。

 

 陸自は事故後、機体の主要部を海底から引き揚げ、エンジン出力や高度を記録する「フライトレコーダー」も回収して分析。異変に気付いた搭乗員らが対応する音声の記録などを確認した。

 

 政府関係者によると、事故調の調査で、同機は右エンジンの出力が急激に低下し、それに続いて左エンジンの出力も約2分の間に徐々に低下していたことがわかった。両方のエンジンが機能不全となる可能性は極めて低いとされ、事故調査では墜落に至った左エンジンの出力低下の原因究明が最大の焦点となった。

 

 しかし、フライトレコーダーの記録の一部は破損して読み取ることができず左エンジンの出力が低下した原因が機械の不具合と操縦ミスのどちらなのか特定できなかった。

 

 陸自は再発防止策として、機体の整備や操縦士の教育訓練を徹底する方針で、週内にも報告書を公表する。