フェード現象やペーパーロック現象が発生

AT車のシフトレバーにある「L」や「2」って、いつ何のために使うの?

2020.03.25

 

car-me.jp

 

現在では、見かける機会が少なくなりましたが、ATシフトゲートの「L」や「2」といったレンジ。ドライブレンジの下にある、2つのレンジは、いったい何のためにあるのでしょうか。

 

Chapter

 

復習しておきたいAT車の仕組み

 

ATシフトゲートの説明をする前に、まず簡単なAT車の復習をしてみましょう。

 

ATとは、オートマティック・トランスミッション(Automatic Transimision)の略で、トランスミッションの変速操作を自動的に行います。これに対して、MTとは、マニュアル・トランスミッション(Manual Transmission)の略で、変速操作を運転手自らシフトレバーとクラッチを使って行います。

 

AT車は、シフト操作をせずとも車を運転できる手軽さがメリットです。反対にMT車は、走行状況に応じてドライバーが任意でギアの選択をできるので、加速や減速を自在に操れることがメリットです。

 

Lや2のシフトの使い方

「L」や「2」

AT車を運転する場合、パーキング「P」、リバース「R」そしてドライブ「D」という3つのレンジを使えば運転できます。しかし、「D」の下には、「L」や「2」と書かれたレンジが存在しており、これらを駆使するとAT車の運転をより上手にできるようになるのです。

 

「L」もしくは「2」を使うのは、上り坂や下り坂を走行するときになります。「L」はローギアのLで、「2」はセカンドギアを表します。

 

ドライブギアで走行していて、下り坂で車の速度が必要以上に出てしまうときに、まずは2レンジを使います。ドライブレンジから2レンジに落とすことでエンジンブレーキを使うことができます。2レンジでも加速してしまうような、さらに傾斜のきつい下り坂のときに、もう1つ下のLレンジを使います。

 

ドライブレンジで走行したままブレーキを多用していると、フェード現象ペーパーロック現象が発生し、ブレーキペダル踏んでもブレーキがかからなくなってしまうのです。これらを防ぐために、AT車ではこれら2つのギアを上手に使う必要があります。

 

現在では、見かける機会が少なくなりましたが、ATシフトゲートの「L」や「2」といったレンジ。ドライブレンジの下にある、2つのレンジは、いったい何のためにあるのでしょうか。

 

上り坂でも活躍する2レンジ

AT車で、アクセルペダルを強く踏み込むと自動的に下のギアへシフトダウンします。これを、キックダウンと呼びます。だらだらと続く上り坂や急な上りで、クルマが減速してしまうような場合、ドライバーは無意識にアクセルを踏み込み、キックダウンを使っています。

 

しかし、一度キックダウンしても、再度スピードが乗ってしまえばクルマはギアをアップして、また急坂でキックダウンをしてと繰り返し、運転のリズムが悪くなります。

 

とくにトルコン式のATでは、アクセルを踏み込んでからキックダウンにタイムラグがあるので、カーブでは危険なこともあるのです。そんなときに「2」レンジを使えば、頻繁なシフトチェンジを防ぐことができ、運転にリズムが生まれるというわけです。

 

現在、日本人の多くがAT車を運転しています。AT車で上り坂や下り坂の道を走るときには、ドライブレンジだけでなく2レンジやLレンジを状況に応じて使い分けて、スムーズかつ安全な運転を心がけましょう。

 

 

 

 

 

最近では、運転免許でAT車用しか運転が出来ないから、

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