「財務省の策略」という言葉を遺した安倍さんの供養

相澤冬樹ジャーナリスト・元NHK記者さんの記事からです!

安倍元首相「回顧録」に重大証言 森友土地取引は「深刻な問題」と自ら認めていた

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 ちょっと奥さん、聞きました? 安倍さんの本のこと。回顧録が出たんですって(8日発売)。ご本人はもちろん去年の事件で亡くなってますけど、読売新聞の名物記者が生前に聴き取っていたそうですよ。それが今、読売の子会社の出版社から発売されたんです。

 

■8日発売の「回顧録」の重大証

 

 それでね、その本のことが早速、複数のメディアに出てるんですよ。いや、広告じゃなくて記事で。313ページにある安倍さんのこんな言葉を取り上げてるんです。

 

森友学園の国有地売却問題は、私の足を掬うための財務省の策略の可能性がゼロではない

 

 森友問題、覚えてません? 籠池理事長夫妻の話とか、いろいろありましたもんね。でも安倍さんが話しているのは、国有地の値引き売却のことなんです。財務省近畿財務局が森友学園に9億円の国有地を8億円も値引きして売ったって大問題になったアレですよ。6年前のちょうどきょう、2月9日の朝日新聞の報道でバレたんです。

 

 しかも安倍昭恵さんが森友の小学校の名誉校長だったから「首相の妻に忖度して値引きしたんじゃないか」って国会で炎上して、“忖度”って言葉が流行語になったでしょ。あの値引きが「財務省の策略」じゃないかって安倍さんが言ったんですって。穏やかじゃないですよね。消費増税の先送りを巡る暗闘があったから、安倍政権を倒すための策略じゃないかって言うんですよ。

 

 それでね。記事では強調されてませんけど、「策略」発言に続く安倍さんの言葉が、もっと凄いんです。

 

財務省は当初から森友側との土地取引が深刻な問題だと分かっていたはずなのです」

 

どこが凄いって、財務省森友学園の土地取引は「深刻な問題」だって安倍さん自身が認めてるんです。でも安倍政権では、値引きは地中で見つかったゴミの撤去費用だから“問題ない”って言い張ってたじゃないですか。いつ考えが変わったんでしょう? 「深刻な問題」なら調べなきゃダメですよね。簡単です。土地のボーリング調査をすれば、地中の深いところに本当に大量のゴミがあるのか、すぐわかりますよ。

 

 それに、あの値引きは不当だっていうのは、不動産鑑定のプロ集団も指摘しているんですよ。大阪府不動産鑑定士協会が3年前に公表したこの問題の報告書があるんですけど、ゴミの撤去費用は「信用性に欠ける」し、値引きの根拠とされた鑑定について「依頼者である近畿財務局の意向に沿う形で鑑定評価書が作成され、結果として依頼者に都合良く利用された」って。この報告書は今でも協会のホームページに載っていますから誰でも見られますよ。すっごくわかりにくいところにありますけどね。

 

森友学園案件に係る不動産鑑定等に関する調査報告書 | 公益社団法人大阪府不動産鑑定士協会 (rea-osaka.or.jp)

 

 今回この回顧録が出たおかげで、遅ればせながら私たちも安倍さんの発言を知ることができました。それにしても、今になってわかったのは残念ですよね。「深刻な問題」と考える理由を安倍さん自身に聞くことは、もうできないんですから。発言を記録した記者さんは、そこを安倍さんに尋ねていないのかしら?

 

 でも真相解明の道はあるんです。土地取引を担当した財務省の職員はわかってるんですから、ぜひ与野党協力して国会で証言を求めてほしいじゃないですか。それが財務省の策略」という言葉を遺した安倍さんの供養にもつながるはずですよ。ね、岸田さん。

 
 
 
 
 
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