予算拡大を好機として無駄遣いする形である。

日本の防衛に大量の戦車や大砲は必要か? ドローン整備が遅れる原因に

2023年09月14日(木)日刊ゲンダイDIGITAL
文谷数重元3等海佐・軍事研究家さんの記事です!

日本の防衛に大量の戦車や大砲は必要か? ドローン整備が遅れる原因に|日刊ゲンダイDIGITAL (nikkan-gendai.com)

 

 防衛省の概算要求は7兆7000億円に達した。平時であり戦争の兆しもない現状では不自然な予算規模である。

 

その内容にも疑問は残る。不要兵器の大量購入があるからだ。予算拡大を好機として無駄遣いする形である。

 

 その象徴が戦車や大砲の購入である。戦車はタイヤ式を含めて29両、大砲は19式軽自走砲を16門、購入する。ざっと500億円である。

 

 これらは不要な兵器である。1つ目に、陸自への新規投資そのものが誤っている。これは前回に述べたとおりである。

 

 2つ目に陸上戦力の需要とも合致しない。中国との想定戦場は南西諸島である。離島であり土地は狭く戦車や自走砲が活躍する余地はない。

 

 3つ目には、購入の必要そのものがない。戦車と大砲の保有目標は300両と、300門である。対して現状では戦車は90式、10式、16式で620両、大砲はFH-70と99式が600門もある。いずれも一線級であり更新は不要である。つまり、今以上に増やす必要はない。

 

 なぜ、このような無駄な兵器購入を進めようとしているのか。

 

 1つには戦車兵と砲兵の失業対策である。陸自では2職域は力を持っている。そして戦車と大砲を減らすと配置がなくなる。そのため削減を回避し、隙あらば数を増やそうとする。今回なら大陸国と海洋国の差を無視してウクライナ戦争での活躍を持ち出したあたりだろう。

 

■進まない陸自の近代化

 

 陸自の近代化が進まない原因でもある。戦車と大砲に多額の予算を使っている。だからドローンやそれと連結した情報システムの導入、上陸戦部隊の整備は遅れるのである。

 

 もう1つは本土決戦の束縛である。創設以来、陸自ソ連の侵攻に備えていた。訓練や教育もそれにあわせている。演習も北海道や本州で戦車や大砲を駆使してソ連やロシアと戦う構図である。

 

 隊員はこの価値観から抜け出せていない。陸自首脳もこの構造下で評価され昇任したのである。だから戦車と大砲をやめる決断はできない。

 

 しかし、これは自分たちがやりたい戦争だけをやろうとする姿である。将来にあるかもしれない中国との戦争に真面目に備える姿ではない。 (つづく)

 

 

 

闇?通常では知りえない情報!

どこかで見た情報だけど、福岡の自衛隊宿舎にはエアコンが設置されていないとか・・・

まあ、悪魔が国の最高権力者集団

なんでも、『捏造・隠蔽・改竄』でしか政策の結果が出せない国家!