狙った場所に探査機をぶつけて、地球に衝突しそうな小天体の軌道を変える

はやぶさ2、次の任務は「地球防衛」…JAXA小惑星にぶつける技術を実験

2023年12月18日(月)読売新聞オンラインさんの記事です!

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宇宙航空研究開発機構JAXAジャクサ )が、小惑星探査機「はやぶさ2」を使い、地球に衝突しそうな小天体に探査機をぶつけて軌道を変える「プラネタリー・ディフェンス(地球防衛)」技術の獲得に向け、準備を本格化させる。高精度な飛行ができるよう、来年初めに姿勢制御装置のプログラムを更新。2026年に到着する小惑星で、衝突ぎりぎりまで接近する軌道運用技術の実証実験を行う。

 

 はやぶさ2は20年12月、小惑星リュウグウの試料を地球に持ち帰った。その後も、残った燃料を節約しながら飛行を継続。26年7月に小惑星「2001CC21」を経由後、31年に地球と火星の軌道の間にある最終目的地の小惑星「1998KY26」に到着する計画だ。

 

JAXAによると、実証実験は、経由地の小惑星「2001CC21」で行う。はやぶさ2が推計で直径約700メートルの小惑星に10キロ・メートル以内を目指して近づき、衝突しないぎりぎりの軌道を描いて高速で通り過ぎる。

 

 

 

はやぶさ2が推計で直径約700メートルの小惑星に10キロ・メートル以内を目指して近づき、衝突しないぎりぎりの軌道を描いて高速で通り過ぎる。

 

 小惑星から見たはやぶさ2の相対速度は秒速5キロ・メートル。通過するとやり直しができない難しいミッションだが、正確な軌道で近づく技術を実証することで、狙った場所に探査機をぶつけて、地球に衝突しそうな小天体の軌道を変える地球防衛技術の獲得につなげる。

 

 14年12月に地球を出発したはやぶさ2は設計寿命を超え、機器の劣化が進む。そこでJAXAは、姿勢制御装置の一部が壊れても精密な飛行ができるよう、来年初めにも同装置のプログラムを遠隔で更新する。

 

 地球防衛技術を巡っては、米航空宇宙局(NASA)が昨年9月、無人探査機 DARTダート を小惑星ディモルフォスにぶつけ、軌道を変える実験に成功した。

 

 NASAによると、地球に近づく小惑星などの天体は3万3000個以上あり、軌道などから特に危険な天体は2000個以上ある。地球防衛には、天体の形状などを詳細に観測し、探査機をぶつける必要がある。

 

 小惑星リュウグウの探査を完遂したはやぶさ2の「延長戦」に挑むJAXAの 三枡みます 裕也・はやぶさ2拡張ミッション運用リーダーは、「どれだけぎりぎりの軌道制御ができるかが注目点だ。はやぶさ2の運用を最大限継続したい」と話す。

 

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 JAXAは、小惑星「2001CC21」の名称を募集中で、JAXAの専用サイトで来年5月9日まで受け付ける。同8月末までに決定し、世界の天文学者らでつくる国際天文学連合に提案する。

 

 

 

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軌道などから特に危険な天体は2000個以上ある