自民が総力を挙げ、宗教右派の支援に応える猿芝居。

LGBT法案審議で自民がカルト全開のグロテスク 宗教右派の代弁者“オールスター”で委員会臨む
公開日:2023/06/16 日刊ゲンダイDIGITAL さんの記事です!

LGBT法案審議で自民がカルト全開のグロテスク 宗教右派の代弁者“オールスター”で委員会臨む|日刊ゲンダイDIGITAL (nikkan-gendai.com)

 

 LGBTQなど性的少数者への理解増進法案は15日の参院内閣委員会で可決、16日の本会議で成立する見通しだ。岸田首相が国会答弁で同性婚を制度化すれば「社会が変わってしまう」と本音を漏らし、首相秘書官が「隣に住んでいたら嫌だ。見るのも嫌だ」と差別ムキ出し発言で更迭されてから4カ月。超党派議連がまとめた差別禁止法案は追いやられ、自民党が骨抜きにした理念法がゴリ押しされた。

 

 自民の嫌々スタンスがよーく分かったのが15日の内閣委だ。質疑に立った有村治子議員山谷えり子議員はともに、全国約8万社の神社を包括する「神社本庁」の政治団体神道政治連盟」と右派組織「日本会議」の国会議員懇談会のメンバー。いずれも性的少数者を嫌悪する団体だ。山谷氏は性的少数者を敵視する旧統一教会(現・世界平和統一家庭連合)ともベッタリ。自民は宗教右派の代弁者の“オールスター”で臨んだのだ。

 

■「日本の美しい国柄を壊すな」

 

トップバッターの有村氏は「性的マイノリティーの方々に対する不当な差別や偏見はあってはならない」と「不当」に力を込め、「同時に、理解増進法案によって国民の不安が増すような事態は避ける努力を続けなければなりません」とし、反対派の鉄板ネタである女湯や女性トイレにトランスジェンダーを装った男性が入り込むリスクを強調。差別禁止の法整備を求める米国のエマニュエル駐日大使もヤリ玉に挙げ、「本国の国レベルで実現できていないことを声高に日本に迫る外圧、世論誘導影響工作であるとすれば、これを警戒する声が出てくるのも無理からぬこと」などとキンキン声でまくし立てた。

 

 山谷氏も「日本は思いやりにあふれた穏やかな国柄で、欧米のように同性愛が長く厳しく弾圧された歴史文化を持ちません」「社会に分断や混乱が起きないように、日本の美しい国柄が壊れないように努め続ける責務が私たち自民党に、全ての国会議員にある」などと持論を大展開。美しい国」「国柄」は右派の常套句だ。その隣で、これまた日本会議の国会議員懇談会メンバーの衛藤晟一議員が聞き入っていたのもグロテスクだった。

 

自民が総力を挙げ、宗教右派の支援に応える猿芝居。国会を、国民をナメ切っている。